優しいひねくれ者でありたい。


こんにちは。

DirtyKennyです。

今日は僕の思う「カッコいい」について。


僕が、「デザイナー」という職業について、約十年となりました。
高校のデザイン科を出て、デザインの専門学校を出て、その後新卒で前の会社に入社しているので、
「デザイン」というものに向き合い始めて約15年程度です。

話はそれますが、前の会社時代も今現在も、皆様が想像される「デザイン」の仕事、
すなわち「机に向かって、う~ん。。」系の仕事ばかりしていたわけではありません。

基本的にジュエリーやアクセサリーの製造現場というのはこじんまりしています。
勿論、大きい機械が必要な工程だってあります。
製造スタッフを何十人も雇っていわゆる工場のような場所で各工程ごとに、
専門の人間がいて、というのは皆さまが真っ先に思いつく「超大手」。
または自社製品だけでなく、「下請け」や「パーツの製作販売」で成り立つ卸売業者など。

アクセサリーブランドで各工程に専門のスタッフを配属しているところなど
本当に一握りと言っていいと思います。

僕の場合もずっとそんな感じ。
前の会社では、デザイナー兼ロウ取り、デザイナー兼鋳造スタッフ、
デザイナー兼製造スタッフ、デザイナー兼事務員、デザイナー兼原型師みたいな。
一番兼任してた時は、
デザイナー兼 製造スタッフ兼 事務長兼 アトリエマネージャーみたいな状態でした。
覚えることはめちゃくちゃありました。

ただ、その状態に文句があるわけじゃありません。
今ではすごく感謝しています。
企画から、製造、販売へかけての「すべての工程」について、
長い時間をかけて携われたこと、たくさんの知識やコツを授けていただいたこと、
本当に身になりました。

今の僕の半分はこのころに授かった、「経験」「知識」そして「感覚」でできてます。
残りの半分は「家族愛」と「エロい知識」 です。

その培ったものは、現在の「デザイナー」の糧としても勿論生かされます。
で書いた通りデザイナーというものは「形状だけの考える人」ではありません。
流行、製造工程、ターゲット、使用状況、販売ルート、材料確保、人間工学、
モチーフに関する知識、などなどを踏まえてそれらをかき混ぜて、
「形状に落とし込める人」がデザイナーだと思っています。

それらの知識もやはり普通の生活で得られるものばかりではありません。

だらしがない僕のような人間にそれらの知識を、無理くりねじ込んでくれた
前の会社には感謝です。

話を戻します。
僕が思う「カッコいい」とは。
ただ「カッコいい」ものではなく「カッコおもろい」ものです。
「カッコおもろい」という言葉はすごくダサいですが、簡単に表すとこれです。

純粋にクール(カッコいい)なアイテムを見ると
「ひねくれ方(インタレスティング)が足んねーよ」と思っています。
真っ直ぐにカッコいいもの追い進める姿勢は素晴らしいと思いますし、
こればかりは趣味の世界なので、何とも言えませんが。

自分が欲しいもの、自然と惹かれるもの、自然と生み出したくなるもの
を分析した結果が、これでした。

この「カッコおもろい」の「おもろい」部分の矛先は色んな部分に向きます。

例えば、「コンセプト」。
こちらも以前「ブランド DirtyDazeDaddyの拘り。」で書きましたが
「物語のないアイテム」には僕は惹かれません。というかぐっと来ません。

例えば「モチーフ」。
新鮮味のあるモチーフはをきちんとアクセサリーとして落とし込まれているのは
グッときます。

例えば「ギミック」。
「うぉっ!ここ、こんな風になってんの」とか、
「全く機構が理解できん。。」とかグッときますよね。
アクセサリーとしてのスタイリングの幅を超えているものや
強度的な面で問題があるものはアウトですが。

0.0数ミリ単位の調整や、バネなどの調整、繊細なロウ着けなど、
見て凄まじい苦労を感じるものは「逆にひいちゃう」みたいなこともあります。
「見せびらかしてる感じ」のギミックはあんまり好きじゃないかもです。
ただ、このギミックを生み出す苦労は僕もわかります。

例えば「素材」。
今までアクセサリーで使用されなかった素材にいち早く目をつける、
しかもその素材がいい効果をきたす。

自分では想像もつかなかった表現を、造形を、意識を見せつけられると
自分よりさきにその点に到達された悔しさと、
アクセサリーファンとしての興奮を感じます。

そーゆーものて、やはり一アイテムごとに表現の落としどころは違えど、
そのデザイナーが表現する「ブランド」として、クォリティーの平均値が高い。
このクォリティーは「造形の」ではなく「デザインの」です。

こうして「ブランドの好き嫌い」は生まれるものだと思います。
アクセサリーに限らず。
ファッションはもちろん、音楽や漫画だってそうだと思います。
一作品ごとの設定よりも、「生み出す人間」に惚れる、
生み出す作品の各所に、「その人間の思い」を感じる。

そんなデザイナーに、私はなりたい。

みたいな。
それと最後になりますが、
デザイナーは、「買い気」を読むお仕事。
「買い気」を読んだうえで、買い気にド直球を放り投げるのが
「売れ線専門」デザイナー。
「買い気」を読んだうえで、ひねくれた角度から盲点をつける、
「ひねくれ」デザイナー。

デザイナーは、「買い気」を読むお仕事。
人の感情を「読み」、人の感情を「揺さぶる」お仕事。

僕の目指す理想のデザイナー像は「優しく、ひねくれた」「人間」であることです。
それを感じられるアイテムをこれからも沢山生み出したいと思います。

今回はここまでです。

ではサイナラ。
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